散々悩んだ結果、私が下した決断は人工木材でした。

天然木材

ウッドデッキやウッドフェンスなど屋外ではハードウッドと呼ばれる天然木材が多く使用されいます。

ハードウッドとは中南米や東南アジアで生息する主に広葉樹から取られる木材の総称で、中南米のイペ、東南アジアのウリン、セランガンバツなどがあります。
その名の通り、硬く、重い木材になります。
その為、ハードウッドの切断や穴あけといった加工は大変です。

通常ホームセンターなどで売られているSPFやホワイトウッドの2×4材は、ハードウッドに対してソフトウッドと呼ばれ、柔らかく軽いため加工がしやすくDIYには最適な木材です。 

ハードウッドは基本的には無塗装でも15~20年もつといわれています。
ただ、性能的には無塗装でも全く問題ないのですが、経年により必ず表面は白銀化してしまいます。
そのため、設置当初の外観とはだいぶ変わることになります。 

その経年変化も含めて良しとされる方にとっては良いですが、元々の茶系色を維持したいと思う方には向いていません。
さらに硬くて重いため、特にウッドデッキのような大型のものを自分で作ろうとなると相当な覚悟が必要になります。

以上のことから、私の場合は、

・すべての作業を一人で行う。

・経年変化による外観の変化は許せない。

という理由から人工木材を選択しました。

人工木材

人工木材のデッキ材は各社からいろいろな製品が出ています。
また、人工木材のウッドデッキキットもこれまた各社様々なものがあります。

そこで私が選んだのがこちら。

YKK AP リウッドデッキ200

人工木材”リウッド”、その名の通り再生木材のデッキ材とアルミ製の束柱で構成されます。
デッキ材は木粉とプラスチックを主原料とした再生木(リウッド)で、耐候性、耐水性、強度は天然木材と比べて優れています。

断面はこんな感じで中空になっているため、ハードウッドと比べるとはるかに軽いです。
また加工が非常に楽なのも特徴です。

structure

といっても広さや形状でいろいろなラインナップが用意されていますので、ほとんど加工の必要はありません。

カラーバリエーションもウォームグレイ、ホワイトブラウン、レッドブラウン、ナチュラルの4種類が用意され、自分の家の外観に合ったものを選択できるようになっています。
ちなみに我が家はレッドブラウンを選択。
画像だとちょっと分かりにくいかもしれませんが表面の質感はこんな感じです。

color

設置場所

さてこのリウッドデッキを設置する場所ですが、↓ が 我が家の設置場所です。

wood deck area

リビングから直接外へ出られるこの場所に設置することにしました。
また、一段下がった部分も有効活用するため、このようなL字に設置することにしました。
これでデッキスペースが大分広く取れるようになります。

このL字形状に設置するため、大きさの違うキットを2セット購入することにしました。

1.5×3
1.5×6

の2セットです。

ここで尺とか間とかという単位が出てくるんですが、困りますよね~。
家にまつわる単位って日本古来のものがいまだに残っていて、ぱっと見分からないんですよね。
ちなみに寸(すん)、尺(しゃく)、間(けん)については、

一寸は、約3.03cm
一尺はその10倍(十寸)で、約30.3cm
一間は一尺の6倍(六尺)で、約181.8cm

となります。

少し脱線しましたが、↓ こういう感じでこの2セットを設置します。

deck area2

ところで、このウッドデッキのキットって、そもそも業者が扱うものなんじゃないの?素人でも購入できるの?と思われた方もいらっしゃるかと思います。
ですが、素人でも買えるんです!
Amazonで買えちゃうんです!しかもこんな値段で!!


YKKAP リウッドデッキ200 Tタイプ 高さ400~550 1.5間×6尺 『ウッドデッキ キット 人工木 腐りにくい人工木デッキ』 レッドブラウン

 

ただ、材料が多くかなりの数の梱包になるので配送業者は大変ですね。
それでもAmazonなら送料は無料です!(Amazonおそるべし。)
すべて家の前に置いてもらったら、ちょっとした工事現場のようになってしまいました。

 ちなみにある業者にこの”1.5×6尺”の設置をお願いすると、工事費込みで18万円という見積もりが出ました。
これが自分で設置すればAmazonでの販売価格+α だけで済んじゃうんです。

施工

さて、通常は業者が組み立てるこのようなキットですが、ちゃんと詳細な組立・施工説明書が添付されていますので素人でも十分に組み立てることが可能です。
また、工具についても、穴開けとねじ止め、それとちょっとした切断だけでできていしまいますので、基本的にドリルドライバと金鋸があれば十分です。

まずは基礎からです。
ここでも天然木材と人工木材の差が出ます。

天然木材の場合は湿気などを嫌って通常はコンクリートの土間打ちを行った上に設置しますが、土間コンクリートとなるとまたさらに費用がかさみまし、それをケチって設置すれば木材の劣化が早まります。

一方、人工木材であればその必要はありません。
ホームセンターでも購入できるコンクリート平板を使います。
束柱のすべての個所を突き固め、砕石を施します。
ある程度のレベルを見ながらコンクリート平板を置いていけば完成です。

さて、基礎が終われば束柱、大引き、根がらみを組み立てていきます。

購入したTタイプというのがアルミ製の束柱がスライド式になっていて400~550の間で高さ調整ができます。
ですので、この範囲内のズレであれば後で実際に組み立てながら高さの微調が可能です。
固定タイプの仕様もありますが、調整のできるこちらの仕様が絶対におススメです。

まず初めに建物側の大引きをしっかりと水平を見ながら取り付けます。
後はそれを基準に取り付けていきます。

ここまで一人で行っても2日ほどで終わりました。
この後のデッキ材はほんとうにあっという間に張り終わります。

ただ今回、窓からの出入り部分に少しだけ余裕を持たせたいと思い、設置位置を微調整したため、↓ の様に2セットの間がデッキ材1枚分空いてしまいました。

wood deck process1

そこで、デッキ材1枚だけを追加注文することにしました。
このようにデッキ材1枚だけでも対応してくれるのは嬉しいですね。

この部分には余った根がらみ材などをちょっと加工しそれぞれの大引きに固定して2セットを接続しました。
その上にデッキ材を置くとこんな感じでぴったり収まり完成です!
パーゴラの支柱部分のカットも簡単です。

wood deck process02

今回すべての作業を一人で行いましたが3日間もあれば十分でした。
荷物が運ばれてきたときにはその量の多さにどうなることかと思いましたが、材料の加工がほとんど必要無いため、基礎さえ終わってしまえばあとはとにかく早いです。

こうして設置完了したウッドデッキの上ではバーベキューをしたり、夏の暑い日にはプールをしたり。
人工のデッキ材なので水なんかもガンガン使っても全く問題ありません。
また、天然木材の様に劣化でささくれてくる心配もありませんから、子供たちが裸足で走り回っても安心です。

いまでは本当に人工木材を選択してよかったなと感じています。
当然のことながらメンテナンスなんて設置後全くしていません。

wood deck complete